ポルトガルななめ歩き
2003.04.21
●アゼイタオン●工房サン・シマオン・アルテ

今日は念願のタイル工房へ行く日!
工房のある町はアゼイタオンという。リスボンから日帰りできるけど、まずテージョ川をフェリーで渡り、対岸からバスに乗らなくてはならない。フェリー乗り場は「カイス・ド・ソドレ駅」付近の乗り場を利用する。また舌かみそうな名前の駅なのね・・・。


対岸のカシーリャスまでは10分程。

対岸へはすぐ着いたが、ここで私の大勘違いが判明!バスに乗る時間も数十分だと思い込んでたのよ、なぜか。バス会社の建物で聞いて教えられたバスを見ると・・・ありゃ?大型バス?結局、工房のあるバス停まではシッカリ1時間以上かかってしまった〜!途中、ほんとに着くのかものすごく不安だった・・・。

運転手に「ここだよ〜ん」と言われて降りた所は、鳥が鳴き、けやき並木も見えてとってものどか。だ、だけど・・・「どっちに向かって歩いたらいいの?」歩き方の地図見には、道に名前もふってない!しかも目印のケーキ屋があるようだが「ミニロールケーキのおいしい店」としか書いてない!!せめて店名書いてよお〜!!!

しかたなく「適当(!)」に歩き出してみた。すると工事をしてたおじさん達が「サン・シマオン・アルテ(に行くの)?」と尋ねてくれた。たぶん日本人でこの辺歩いてる人は工房かワインセラーに行くのだろうから、それで声かけてくれたのね〜。親切!
そしてバス停から歩くこと10分ほど、やっと工房に到達〜!!拍手!


こちらが工房。すぐ隣にショップがある。

門をくぐると、工房の中にはずらりと窯がならんでいる。作業中の男の人にたどたどしい英語で話しかけると、すぐに中へ通してくれた。

時間も少ないことだし、早速作業に入る。白いタイルを持ってきてもらい、デザインを選んで絵付け開始。好きな絵を描いても良いそうだけど、今回はこっちの伝統的な柄を描きたかったのよね。 途中昼ご飯休憩を入れたけど、調子に乗って3枚ぺろっと描いちゃった。1枚物だとあっさりした柄なのですぐ描き終わっちゃうのよ。物足りない〜!ほんとはもっと大量に描きたい!!でも1枚描くのに15ユーロかかるんでねえ・・・。


模様にそって穴の開いた型紙を使い、
デザインを写す。


床や壁には大型の作品が並んでいる。

絵付けの手順はスペインと変わらないけど、「濃い線」から先に描くのよ。これは逆。
とにかくタイルそのものが良い!手作りでクッキー生地をのすように粘土を伸ばして作っているので、厚みもあり、機械的な物とは全く違う。

それにみんなとても感じが良いのよね。最初に中へ通してくれた男の人といい、あとからきたクリスティーナさんという女性といい、昼食に入ったレストラン「オ・マヌエル」のおっちゃんといい。けして過剰にサービスするわけじゃないんだけどね。町も緑が多くて可愛らしいし。

クリスティーナさんに「きれいな町ですね」と言うと、「小さいけどね〜」と笑っていた。でもお世辞抜きにこの環境にこの仕事、ほんっとーーーにうらやましい!工房ごとくれ〜!と言いたいくらい。
帰り道バスを待つ間はまた不安だったけど・・・。リスボンから思った以上に遠いので、行く人は余裕を持って行こうね〜。


焼成後の私の作品。ちょっと色が濃かった!

●工房への行き方おさらい●
1)カイス・ド・ソドレ駅からフェリーに乗る。(片道0.6ユーロ)
2)対岸のカシーリャスからバスに乗る。(片道2.4ユーロ)
3)ヴィラ・フレスカ・デ・アゼイタオンで下車。
4)道路の反対側に渡る。Rua Almirante Reisという細い道がある。
  ※道の名前はタイルの看板で表示されている。
5)あとは道が左にカーブしているのでそのまま進む。
6)左手に公園が見えたら、まもなく右手に工房がある。
 

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